同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 10年先を見据えて —

茂永 進

「信仰によって、ノアは、まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき、恐れかしこんで、その家族の救いのために箱舟を造り、その箱舟によって、世の罪を定め、信仰による義を相続する者となりました。」(へブル 11:7)

 最近、私の教会では、10年先を見据えた牧師の教会活動へのビジョンが語られ、その準備の一つとして現在行われている奉仕の責任を徐々に若い兄弟姉妹たちに移行していく体制がとられています。私にとっても10年先の自分を強く意識する機会となっています。
 私は今年、誕生日を迎えると39歳になり、いよいよ40代が目前となってきました。また、結婚10年という節目も迎えます。これまでの自分の歩みを振り返りますと結婚が導かれるまでの20代は自分自身の信仰生活を整える訓練の時であり、結婚後の30代は導かれた伴侶と共に新しい家庭と教会生活を安定させる二人三脚の歩みの時として今に至ります。
 結婚してからの環境の変化は大きくありました。娘が与えられ、母との同居、私の転職、家内の仕事復帰等、様々な事柄がありましたが、牧師と婦人伝道師と共に祈りながら乗り越えさせて頂いてきました。
 いよいよ信仰、家庭、社会生活の私自身の土台がしっかりと据えられた今、10年先を見据えた働きを ノアが神に示され家族のために箱舟を造ったように、私もしていかなければならないと思わせられています。
 私にとっての箱舟は具体的には隣人を生かすことを第一にすることです。特に娘に私や家内と同じように救いの恵みに与かることが出来るようになることが大きな取り組みです。ともすれば、自分を優先しやすい私だからこそ、この箱舟を完成させるために神に祈り続け、家族全員が共に同じ方向を向いて喜んで神を信じている10年後でありたいと願います。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)
 

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