同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

未来を担う人たちとともに

石井 和幸

「平和のきずなで結ばれて御霊の一致を熱心に保ちなさい。」 (エペソ 4:3)
「イエスは彼らに言われた。「わたしを遣わした方のみこころを行い、そのみわざを成し遂げることが、わたしの食物です。あなたがたは、『刈り入れ時が来るまでに、まだ四か月ある』と言ってはいませんか。さあ、わたしの言うことを聞きなさい。目を上げて畑を見なさい。色づいて、刈り入れるばかりになっています。すでに、刈る者は報酬を受け、永遠のいのちに入れられる実を集めています。それは蒔く者と刈る者がともに喜ぶためです。」」(ヨハネ 4:34-36)

 H君「この抹茶煎餅食べてみて下さい!どうですか?美味しいですよね!」
Sさん「今は『キモかわいい』がはやりなんですよ!見て下さい!この3つのキモかわいいグッズがそろったら嬉しいじゃないですか!」
Mさん「『キモかわいい』が3つ揃ったらただの『キモい』なんじゃないですか?(笑)」
・・・このやりとりは、5月に私たちの教会で、山形蔵王にて行われたキャンプ(修養会)の、中高生科での1コマです。
 私は今回のキャンプで中高生科の担当となり、若い参加者と楽しく、大変幸いな時が与えられ感謝しました。今回は、『福音を伝える原動力はイエス・キリストの十字架による贖い、新生の恵みである』ことをメッセージとして、まず一回目の集会にて、自分が関心のあるもの1つを、営業マンになってお客さん役の友人に向かって、セールストークをする演習をしました。自分が気に入った、好きなものを是非友人にも勧めたい!という心意気。お客さん役の人にはぐらかされても、必死で粘って明るく振舞っている姿をみると、(若さっていいなあ)と思うのと同時に、主が各々に与えてくださった個性が、本当の意味で主のために用いられることを祈る必要を感じました。中学生、高校生の人たちがキャンプでワイワイ楽しんでいる姿を見ながら、私の高校時代も教会で楽しく過ごしたことを思い浮かべました。特に毎年夏に行った岩手県奥中山での伝道コンサート、そして野球部イーグルスでの活動が楽しい思い出となっています。 当時、教会にいた私の同年代を大まかに分類すると、①牧師の子弟 ②役員・信徒の子弟 ③ ②の人に誘われて、入信したノンクリスチャンの家庭の子弟・・・となります。当たり前といえばそうなのですが、やがて数年後、②の人たちが一家で教会を転会したり、その人たちとともに信仰生活を歩み、(教会に来るのが楽しみでしょうがない!)と告白していた③の人が信仰を失うということが起こりました。私の同年代は、離れた者と、残された者と二分されたのです。
 けれども、残された者に対し、主は豊かに関わりをもって下さいました。私には、牧師・婦人伝道師との豊かな交わりを通して、牧会がなされる意図・・・神から教会と家庭、個人に対してなされるメッセージを捉え続けることの大切さを教えられました。先生方や、教会の兄姉方は時間をかけて、従うことがなかなかできない自分に忍耐をもって祈り、関わって下さいました。そのことによって、牧師が自分の5年先、10年先のことまで考えながら、時には寝る間を惜しんでご夫婦で祈り、真剣に牧会について話し合っていることが分かりました。教会に残された私を含め、同年代の結婚は、またその後の家庭生活の祝福は、牧師先生方、教会を担う兄姉方とともに、自分も喜びをもって十字架を背負いつづけられるかどうかにかかっていました。 つまり、前述した①と②の親同士が、神からの使命に対し一枚岩となること。妻と子どもに対し、世の営業マンではありませんが、自信をもって、キリストにある労苦と喜び、恵みを勧められるかどうか・・・そのことを、主なる神は時間をかけて、私に示してくださいました。
 今の中学生、高校生も、やっぱり同じように、①牧師の子弟、②役員の子弟、③教会に誘われてきた友人・・・となります。 私の子どもが高校生になるときは、今よりもかなり人数が少なくなり、『ワイワイ楽しく』まではいかなくなるかもしれません。それは神から与えられた新たな課題です。教会に来て、イエス・キリストを信じ救われるお兄さん、お姉さん、友人が多く与えられるよう、祈らなければなりません。 今の中高生の方々には、その宣教の荷を、ともに担ってくださることを願うのです。 私の娘は教会から帰宅すると、「これ、○○せんせいにもらったの」「○○くんと遊んだの」「○○ちゃんに○○してもらったの」と報告をし、イスをならべて教会学校の再現をするときもあります。こうして教会の多くの方々に祈られ、愛されていることをとても感謝しています。 教会の方々とともに、またこれから未来を担う若い方々とともに、イエス・キリストの福音をどのように表現し、宣教し、自ら生き続けて行くか。 震災を経験し、もう一度主にあって自ら進むべき未来の青写真を心に映しながら、歩もうとしております。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)

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