同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

証しは教会を建てる!

石井 和幸

『私たちの間でキリストのためになされているすべての良い行ないをよく知ることによって、あなたの信仰の交わりが生きて働くものとなりますように。私はあなたの愛から多くの喜びと慰めを受けました。それは、聖徒たちの心が、兄弟よ、あなたによって力づけられたからです。』  
ピレモン 6,7節

『主は私の力、私の盾。私の心は主に拠り頼み、私は助けられた。それゆえ私の心はこおどりして喜び、私は歌をもって、主に感謝しよう。』
詩篇28:7

 4月29日と30日に、私たちの教会行事として『教会キャンプ(修養会)』を行いました。私は、昨年に引き続き分科会中高生科の講師として奉仕し、若い方々と楽しい時を過ごすことが出来、大変感謝しました。今回は、もう一人の講師として20代の若いA姉が選ばれて、一生懸命奉仕してくださったことが、とても印象的でした。
 A姉は、一回目の分科会にて、自分が中学生の時から現在に至るまでの証しを、赤裸々に話してくださいました。自らが罪の中にいた学生時代、イエス・キリストによる救いを受けたこと、就職してからの戦い、奉仕に対する思い、震災後再就職に至るまでの歩み・・・主なる神からの助け、教会の人たちの祈りに支えられ、ここまで来たことを感謝しつつ話されました。A姉は最後にまとめとして、
①「たとえ、いくらお金があったとしても、自分が楽しかったとしても、隣人、周囲が幸せでなければひとりぼっちになってしまう」
②「神様から与えられた恵み、賜物を何のために用いるか、よく考えるように」
③「信仰の先輩に倣わなければ、自分の信仰は成長しない。『面倒だ』と思う困難を、神様や周りのせいにせずに、神様から与えられた試練として取り組み、分からなくなったときは年が若いという特権を活かして、先生や先輩に聞いてほしい。私は失敗したことを後悔していない。失敗を恐れないでほしい。」
と語り、集会のはじめに開いた聖書箇所、詩篇28篇をもう一度開いて、奨励をしてくださいました。A姉の証しを聞いた中高生は、「とても共感した、励まされた」「いままで知らなかった、A先生の神様への強い思いを知ることが出来た」等、感想を語ってくれました。  
 5月20日、仙台市の野外音楽堂にて、私たちの教会の高校生・大学生トリオ「ミルフィーユ」の伝道コンサートが開催されました。彼女たちはただ讃美をするだけではなく、今の自身のありのままの近況、神と人に対する思い、取り組みを証ししました。ミルフィーユの讃美と証しは、A姉も証ししていたように、困難、訓練の中から生まれてくるものであり、ありのままの姿が、聴いている人の心を打つものでありました。
 以前、私は何度か教会に友だちを誘ったことがありましたが、彼らの印象に最も残ったのは、同じ時代、時間を生きる隣人の「証し」でした。もっとも、行いが伴わない証しは偽善になって、かえってつまずきを与えてしまいますが、真実の証しは、たとえことばが足らなかったり、不器用だったとしてもその気持ちは伝わります。
 ミルフィーユのコンサートが終わった夜、私たちに嬉しいニュースが届きました。2年前、超教派の集会でお交わりをしたF姉が、婚約した旨を知らせて下さったのでした。F姉は当時、クリスチャンとの結婚を望みながらも、「本当に自分に与えられるのだろうか」と、悩みを私たち夫婦に打ち明けてくれました。家内がF姉に対し、目標を強く持ち続けること、隣人に祈ってもらうこと、与えられた導きに従い通すことを、自らの証しを通して話しました。私たちも、独身時代、信仰の先輩方の証しを聞いて、とても励まされました。自分だけではない悩み、悩みの中、御言葉を聞き、一歩ずつ進めた歩み、その先に神が備えてくださっていたもの・・・。歩みを進める中で、それらの証しが自らを立たせていただく力となったことを、F姉のニュースを聞いて思い起こしました。
 5月2日、私たちの教会が創立した当初からの信徒である山田姉が天に召されました。私のために、神によって導かれた結婚が与えられるようにと多くの祈りをささげてくださった姉妹であり、私の2人の子どもを可愛がって、愛してくださった姉妹であります。山田姉は、教会に多くの証しを残されました。私たちは、その証しを人生の目標とすることができることを、とても感謝しております。
 私たち夫婦も、尚、教会を構成し、建てあげるキリストの証人として、神の前にへりくだって、与えられた使命に取り組んでいきたいと思っております。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)

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