同労者

キリスト教—信徒の志す—

JSF&OBの部屋

「変わらない」ことを評価する継承者

石井 和幸

『あなたがたは、真理に従うことによって、たましいを清め、偽りのない兄弟愛を抱くようになったのですから、互いに心から熱く愛し合いなさい。あなたがたが新しく生まれたのは、朽ちる種からではなく、朽ちない種からであり、生ける、いつまでも変わることのない、神のことばによるのです。「人はみな草のようで、その栄えは、みな草の花のようだ。草はしおれ、花は散る。 しかし、主のことばは、とこしえに変わることがない。」とあるからです。あなたがたに宣べ伝えられた福音のことばがこれです』 ペテロⅠ 1:22~25

 今年は暑い夏でしたが、守られて無事終わろうとしています。この夏も教会の活動に参加したり、家族で過ごす時間が沢山与えられたことをとても感謝しています。
 今年の夏は、KGK(キリスト者学生会)夏期学校に家族4人と、教会の大学生2人で参加する機会も与えられました。KGK夏期学校は例年8月下旬に開催するのですが、今回は会社の夏休みと重なり、1泊ではありましたが参加することが出来ました。
KGKのキャンプは、家内が救いの恵みを受けたキャンプであり、私も学生時代、多くの恵みを受けたキャンプでありました。しかし、今の教会にいる学生を誘うとき、私には少し不安がありました。現在のKGKが行うキャンプや活動の様子は、間接的に情報を得ていましたが、(私が学生時代の頃と、集会の運営スタイル、雰囲気、中心となるメッセージ等がすっかり変わっていたなら、参加する教会の学生に対し、またキャンプへの参加を承諾して下さった親御さんに対し、申し訳ない結果になってしまう・・・)と思ったからです。
 しかし、実際参加してみて、その心配は杞憂に終わりました。近年、キリスト教界ではさまざまなスタイルで宣教や礼拝、信徒成長等が模索されてきましたが、KGK東北地区夏期学校は、特に聖書を学ぶ姿勢、主の前に静まる姿勢、そして人の話を聞く姿勢において、実に私が学生の頃から変わることがなく(おおよそ13年の間です!)、良い継承が成されていることを見ることができました。私が学生の頃、当時のスタッフが必要を感じて始めたプログラムが、今も行われていました。大学生の期間は4年間であるのに、継承する側、される側の間で検証、改善が図られつつ、良い意味で保守的に活動が継続し、そこに神の介入、恵みが昔と変わらずにある様子を知ることができました。
 私は同労者6月号に於いて、『私たちの教会は、何か事が始まると、途中で止めることをせず、長年続く傾向があります。(中略)・・・教会の諸活動は、役員会でメリットとデメリットが挙げられ、討議されてはじめて決行される・・・というよりは、むしろ志をもった2,3人が、「宣教のために、教会成長のために」等の動機で案を出し、事が始動していくところに、教会の有志が賛同していくパターンがほとんどであると聞いています。物事に対して、隣人の主観に対して、批判を始めるのではなく、まず寄り添って労苦をともにする姿勢が大切にされています。』と書きました。この8月を過ごして、隣人の主観に寄り添うことによって始められた事が、継承者によって評価され、是正、改善が図られながら『変わらない真理』としてより堅固にされていく事実を、いっそう強く確認することができました。
 私たちの教会の中高生バンドは今年の夏も合宿を行いました。4年前に始まった合宿が、教会に欠かせない大切な活動として定着しつつあります。教会は、『変わらない』働きを継承していくのみならず、新たな『変わらない』働きを創りだそうとしています。私たちの小さな家庭も、『変わらない』真理を、主の導きを請いつつ建て上げていけるようにと、祈り、取り組んでいます。その手段として大切なことは、継承者を愛し、ともに生きることであると示されています。 昔も今も変わらない主の導きから目を離さないで、歩んで行きたく思っております。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)

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