同労者

キリスト教—信徒の志す—

巻頭言

— 信仰の課題に取り組まさせていただいて —

森田 初実

「涙とともに種を蒔く者は、喜び叫びながら刈り取ろう。種入れをかかえ、泣きながら出て行く者は、束をかかえ、喜び叫びながら帰って来る。」(詩篇 126:5−6)

 今年の与えられた聖句です。
 去年の年末、1年をふり返りながら、無事に守り導かれたことを感謝しつつ、2014年に与えられる聖句を期待し、祈り求めていました。
 去年、次男、三男は大学、高校へと進学が導かれました。二人はたくさんの祈りとはげましをいただいて、それぞれにふさわしい道に神が導いて下さり、まもなく1年がたちここまで守られていることを心から感謝しております。新たな環境の中に歩みをなしていく日々にも誘惑があったり、葛藤があったりと、祈りが必要であることを心から感じます。そんな日々の中で彼らが何を第一とし、優先をしていかなければならないのかを問われる日々の歩みの中にあります。それが神との交わりであり、育みであり、信仰者としての訓練であることを覚えます。
 新しい環境になれ、次男がアルバイトをはじめたいと言ってきて、自分でアルバイト先を決めてきました。私は婦人伝道師の先生のところにご相談にいきました。彼の決めてきたアルバイト先はお酒を出すところでした。そのようなところではなくお酒のないところに変えていくことを示されました。が、本人は自分で決めて、やるきになっているので、次男にどう伝え、またどのような反応をするだろうかと、私は大切な問題であるのに、思い煩う者でした。
 私自身がなぜ先生のところへこの問題についてご相談に伺っているのか、それは何を選択したらよいのか、そこに従っていくことができるように教えていただき、祈っていただけるように、子供が大切な道からそれることなく、私自身が神様をみあげて子供を導けるようにと信仰をもたなくてはならないのに、子供の反応におそれを覚えてしまうような者です。しかしそのような私だからこそ先生のところにお伺いすべきであって、示しを与えてくださったことに感謝を憶えながら、子どもとの新たな育みがはじまりました。まず私は次男にそのアルバイト先はお酒が出るからダメですと伝え、そしてアルバイトを決めるにあたり牧師先生のところへご相談しに行くようにと伝えました。やはり彼の反応は反発でした。理解できないと言いました。私は次男と話した中の一つに、これから先あなたは就職だったり、決断をしていかなければならない時がいくつかでてくる中で、何を第一として選択をしていくかを問われる。その時に牧師先生と一緒にひとつひとつを決めていくことを大切にしてほしい。私もあなたも人間にすぎない。けれども牧師先生は人間ではあるけれども神から選ばれた特別な人だから自分がずれている時にきちんと修正していただける。そのために訓練としてアルバイト先も先生のところへいって相談していくことを私はお願いしたいと話すことができました。彼は小さな声で「わかった。先生のところにいってくる」と言ってもう一度一からスタートでアルバイト先を探し始めました。今しているアルバイトは教会からも近くアルバイトのある日は教会にオートバイを置かせて頂いています。彼がアルバイトが終わってオートバイで帰る時に、オートバイの音を聞いて「終わって家に帰るんだわ」と先生方が次男のことを覚えておられることを話してくださいます。私は彼が先生とアルバイト先を決める時に、全部を理解できない中にもそこに従って選択することができたこと、それを神が喜ばれていることを信じ感謝しております。
 この経験が、彼のこれから人生の中で、基となっていってほしいと祈り、心から神と共に歩むことを選ぶ信仰者となってもらいたいと私は願っています。そのために私も神に愛される者としての歩みをさせていただきたく、家族と教会とに伝えていく1年となることを願っています。

(仙台聖泉キリスト教会 会員)